Windows8タブレットの容量不足をSDカードで解消するには,VHDで別ドライブ化するか,シンボリックリンクで既存ドライブの一部として扱う
WindowsタブレットにmicroSDカードを挿して容量アップする場合,
ただ挿しただけでは不便なことがある。
HDDの延長としてSDカードを使いこなすためには,
Windows上でジャンクション(シンボリックリンク)するか,
または仮想ドライブ(VHD)にするとよい。
下記でその違いを解説。
(1)シンボリックリンク(ジャンクション)して,既存HDDの一部とみなす方法
Windowsで,2つのフォルダが違うドライブにあるのに,
あたかも「同一フォルダ上に存在するかのように見せる」機能がジャンクション。
フォルダの階層を無理やりつなげることができる。
そして,Windows Vista以降で
ジャンクションを高機能化したのがシンボリックリンク機能。
せうの日記:格安Windowsタブレットでストレージが足りないときは「ジャンクション」しよう!
http://shoinoue.eshizuoka.jp/e1431000...
- SDカードがシステムドライブ(Cドライブ)の一部として認識されている状態=ジャンクション
- 「ジャンクション」は,
- パソコンの同一ストレージの別領域、あるいは全く別のストレージを
- ソフトウェア的にリンクして
- 同じドライブにあるように見せかける仕組み
- Windowsでは、Windows 2000からジャンクションを利用可能
- Windows Vista以降ではジャンクションを高機能化した「シンボリックリンク」という機能も使える
microSD (リムーバブルドライブ) にアプリケーションをインストールする方法 | SHIN-ICHI の技術ブログ
http://tech.surviveplus.net/archives/68
- ハードディスクのフォルダから、リムーバブルドライブのフォルダに シンボリックリンク を作成する
- シンボリックリンク とは
- ユーザーにとっては普通のショートカットと同じように使える
- プログラムにとっては, まるでそこに本当にフォルダがあるかのように使える
- リンクしたフォルダが本当につながってるかのように動作する
- シンボリックリンクを使えば,
- インストール先としてはハードディスクフォルダを指定しながらも、
- 実際のファイルはmicroSDに保存されている, ということが実現できる
- ただし、シンボリックリンクの注意点:
- Windows 7 や Vista で使える新機能であり,XP では使えない
- バックアップソフトなどの古いバージョンではシンボリックリンクを正しく認識できず不具合が出る場合もある
シンボリックリンクの使いどころは,リムーバブルディスクだ。
もともとSDカードなどのリムーバブルディスクには,アプリケーションがインストールできない。
しかしリムーバブルディスクをHDDにジャンクション(シンボリックリンク)すれば,
その領域をHDDとみなせるので,
SDカード上にもアプリケーションをインストールできるようになる。
SDカードを,Cドライブの一部として取り扱えるのだ。
microSDその2 − Vivotab Note 8 32GBでmicroSDカードを試す
http://win-tab.net/acc/microsd2/
- 「シンボリックリンクを張る」ことによって,
- microSDを部分的に内蔵ストレージ扱いにすることができる
- 一部のPCソフトウェアが「内蔵ストレージにしかインストールできない」制限があるのを回避できる
- シンボリックリンクができるフォーマット形式はNTFSしかない
WindowsタブレットのProgram FilesをSDHCへ逃す
http://enjoyasobi.com/post-634
- リムーバルドライブにはインストールさせてくれないアプリが多い
- ではどうするかですが、UNIX系OSではおなじみ、シンボリックリンクを使います。
- つまりディレクトリのエントリポイントだけCドライブに残して、実体はSDHCに移動させます。
- その戦略で行こうと考えて、まずProgram Filesディレクトリを丸ごとSDHCであるDドライブへコピー
(2)VHDの仮想HDDを作成する方法
シンボリックリンクの場合は,既存のドライブの一部にするという方式だった。
しかしVHDを使えば,リムーバブルディスクを「全く別のHDDドライブ」として利用できる。
VHDとは,マイクロソフト社の仮想ドライブのファイル形式のこと。
レッツ! Windows 8 - 仮想HDDからのOS起動も可能にするVHD/VHD形式ファイル (1) 想HDDからのOS起動も可能にするVHD/VHD形式ファイル.1 | マイナビニュース
http://news.mynavi.jp/articles/2012/1...
- VHD(Virtual Hard Disk)は、Microsoftが買収したConnectix社の「Virtual PC」という仮想化ソフトウェアで使用されていた仮想HDDファイル形式。
- Microsoftは同社を買収したことにより、「Microsoft Virtual PC」シリーズを発売し、後に無償化
- このファイル形式は、そのまま同社の標準的な仮想HDDファイル形式として採用された
- Windows 7のバックアップ機能が用いるシステムイメージファイル形式や、
- Hyper-Vによる仮想HDDファイル形式として使用されている
VHDにすれば,リムーバブルディスクではなく,HDDとして動作する。
そのためVHD上には,アプリケーションをインストールできるし,ファイルの削除はゴミ箱を経由できるようになる。
Windows8.1タブレットのmicroSDカードのHDD化について。こちらのサイト...
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/...
- 「ゴミ箱に入れる」になれば本物のHDDつまりローカルディスク扱いですが、「完全に削除する」になれば性質はリムーバブルディスクのままです。
リムーバブルメディアやファイルサーバにVHDファイルを作ってアプリをインストールできるようにする - ジャンカーな日々
http://dorodorodoroid.hatenablog.com/...
- 仮想ディスクのメリットは、
- USB/SDカード/ファイルサーバなどの媒体関わらずアプリがインストール出来るようになる
- バックアップをするときは仮想ドライブのファイルをコピーするだけでいい(差分もとれる)
VHDのパフォーマンスは,実ドライブと比べれば多少は落ちるものの,じゅうぶん利用できるレベル。
Windowsタブレット「Lenovo Miix 2 8」を使ってみた。 (2): デジモノぶろぐ
http://digit.air-nifty.com/blog/2014/...
- 仮想ドライブのパフォーマンス read/write性能は若干ダウン
- 仮想ドライブでディスクベンチを取ったところ、通常の microSDドライブに対し 5%〜10%程度の性能ダウン
- ま、使用感はそれほど変わりはありませんが、、、(^^;
SDカード上にVHDを作成するための手順:
SDカードをHDDのように使う方法
http://matome.naver.jp/odai/214075461...
- VHDファイルの位置・サイズを指定してVHDファイルを作成する。SDカード上も指定できる。
- 容量は, 固定のほうがややアクセス速度が向上する。
- 作成後、自動的にマウントされるので普通のHDDのようにフォーマットなどを行って使用する。
青山貞一:Windows8.1タブレットの各種接続とVHD設定
http://eritokyo.jp/independent/aoyama...
- マイクロSDXCカードを使ってVHD(仮想HDDファイル)を設定することが出来ます。
- VHDとすることの最大のメリットは、VHDからアプリケーションなどをブートできること
こうして,VHDファイルが作成される。
VHDを作成後に,利用可能にするためには
ディスク管理ツール上でシンプルボリュームを作成する。
すると,VHD内でディスク領域が初期化され,ドライブ文字が割り当てられる。
そしてマウントされる。
澤田 賢也 | Windows 7 の VHD 形式ファイル利用について : VHD ファイルを使ってみる (基礎編)
https://technet.microsoft.com/ja-jp/w...
- この状態では、ディスクの初期化がされていませんので、初期化の実行をします。ディスク 3 を選択し、コンテキスト メニューにあります "ディスクの初期化" を選択します。
Windows 7 で仮想ハード ディスクを作成して使用する
https://technet.microsoft.com/ja-jp/m...
- 新しいディスクを右クリックし、[新しいシンプル ボリューム] をクリックします
マシンを再起動すると,そのたびにVHDをマウントしなおす必要がある。
これを diskpart コマンドで自動化しよう。
まず,VHDのファイルパスを指定したマウント設定ファイルとして
下記のような内容の C:\〜\hoge.txt を作る。
select vdisk file="X:\〜〜.vhd" attach vdisk
そして,その設定ファイルを読み込むようなバッチファイルを
下記のように作る。
diskpart -s C:\〜\hoge.txt
そして,このバッチをタスクスケジューラに登録する。
起動時にsystemアカウントが実行するようにすればよい。
これで,マシンの起動時に毎回,VHDが自動的にマウントされる。
(3)その他の方法
SDカードをCドライブ上のフォルダにマウントし,
なおかつドライブレターを変更して,
アプリケーションをインストール可能なDドライブとして使う方法:
Windows8.1タブレットにて「microSDカードをHDDとして取り扱う方法」を試してみました〜 | funlike - ファンライク
http://funlike.org/wp/archives/11693
- 「D:」としてmicroSDカードはきちんと認識してくれました
- が、ただmicroSDカードを装着しただけでは、画像やデータなどのファイルは取り込めますが、そのままHDDとして扱う事は出来ないんです
- このままではプログラムファイルは読み込めない
- 「次の空のNTFSフォルダにマウントする」を選択
- 「microSDカードをHDDとして取り扱う」事が出来る
- プログラムファイルなども「D:」を指定してインストール、起動も可能となりました